生活費40万円でも赤字で「リボ払い残高100万円」
「夫に家計管理の失敗を激しくなじられ、精神的にまいってしまいました」
やつれきった顔で相談にきた都内在住の峰岸綾さん(仮名・39歳)。毎月夫から渡された生活費で家計をやりくりしていますが、赤字続きでクレジットカードのリボ払いに手を出し、借金が膨らみました。支払いに困り夫に相談したところ、家計管理のずさんさを怒られたということでした。
峰岸家は、鉄道会社に勤務する夫の純平さん(仮名・52歳)と専業主婦の綾さん、長男(中学3年生)、長女(小学6年生)の4人家族。
純平さんは「昔気質」のところがあり、「家計管理は妻が賢くやるべきもの」と考えています。給与が入ると住宅ローンと税金関係を除いた40万円を純平さんが綾さんに生活費として渡しています。そして預かったお金は綾さんが一人でやりくりします。
子どもが小さい頃は、家計は黒字で、綾さんが「へそくり」を作れるほどでしたが、子どもたちの成長に伴い、食費、教育費、生活日用品費、洋服代、娯楽費などが増えていきました。
とりわけ長男の部活の遠征費や、きょうだいダブル受験対策の塾代などの教育費(月8.6万円)がかかるようになった2年ほど前から、家計が苦しくなりました。
「金が足りなくなるのは、お前のやり方が悪い!」
次の給料日まであと1週間というときに、生活費が3000円しか残っていないときもありました。純平さんに報告して、追加の生活費をお願いしても、「金が足りなくなるのは、お前のやり方が悪い!」と一方的に怒られてしまいます。
そのうち綾さんは純平さんに相談するのが怖くなり、現金がなくなるとクレジットカードのリボ払いで買い物をし、当座をしのぐようになりました。そして3カ月前、リボ払いの残高が「100万円」を超えてしまったのです。
怖くなって純平さんに打ち明けたところ、「お前が責任をとって、自分で払え!」と、綾さんが結婚前に貯めていた定期預金を解約しろ、と言い出したのです。
純平さんはどうしてここまで綾さんに厳しいのでしょうか。聞けば、綾さんの家計管理に不信感があるようです。