ステーキチェーン「いきなり!ステーキ」が苦戦している。既存店売上高が16カ月連続で前年割れとなり、直近決算では大幅減益となった。一時は絶好調だった「いきステ」になにが起こったのか。店舗経営コンサルタントの佐藤昌司氏は「郊外に大量出店したが、ファミリー層の取り込みに失敗した」と分析する——。
いきなり!ステーキ
写真=東洋経済/アフロ
立ち食いステーキ専門チェーン「いきなり!ステーキ」=2017年3月22日午前、東京都江東区

既存店売上高は16カ月連続前年割れ

ペッパーフードサービスの「いきなり!ステーキ」が苦戦している。既存店売上高は7月まで16カ月連続で前年割れ。これまで大量出店を続けることで、売上高は右肩上がりを続けてきたが、ついに利益が追いかなくなった。

ペッパーフードサービスの19年1〜6月期の連結決算は、売上高が前年同期比25.6%増の351億円、営業利益は73.0%減の4億300万円だった。増収を達成した一方、大幅な営業減益となっている。そして「いきなり!ステーキ」事業のセグメント利益は前年同期比26.6%減の16億8100万円と大幅減益になっている。