偏差値30から世界トップ大学へ
「そんなの無理」とか「絶対できない」などなど……。私の人生はずっと、まわりの否定的な声との闘いでした。それでも高校時代には偏差値30台から勉強を始めて同志社大学に現役合格し、大学では経済学を専攻しました。そして大学院はイギリスの名門・ケンブリッジ大学にチャレンジし、経済学ではなく心理学を学びました。
実はイギリス留学のために現地の語学学校に入学した時点では、ケンブリッジがどのような大学なのかも知りませんでした。たまたま語学学校のあったケンブリッジの町並みが気に入ったので、この町の大学院に行きたいと思っただけで、そこが世界トップクラスの超難関校だとは夢にも思っていませんでした。改めて調べると、通っていた語学学校の大学院進学コースからケンブリッジに合格した人などほとんどおらず、クラスメートたちからは「おまえ、正気か?」とまともに受け止めてもらえませんでした。
そうなるとむちゃくちゃ燃えるんです。誰がどんなに「無理」と言おうとも「何か方法がないか」と考えたくなります。しかも、私にとって大学院合格は通過目標にすぎず、目的は別。経済学の知見を活かして心理学を学ぶことです。どうせ学ぶならトップレベルの大学院がいいに決まっています。必ず道は開けると信じ、自分の思いを誰彼なく発信し続けていました。
すると世の中不思議なもので100人中99人が反対しても、必ず1人ぐらいは味方が現れるものです。私の場合も語学学校の先生が「そこまで言うなら、一緒に頑張ってみよう」と手を差し伸べてくれました。その先生はケンブリッジに関わりがあり、知人の教授に引き合わせてくれて、そこからトントン拍子に話が進んでいったのです。
どんな状況でも自分のやりたいことを発信し続ければ、必ず誰かが共感してくれる。そこから未来が開けるのです。