いつどこにでも、感じの悪い人はいるものです。最近では舛添要一前東京都知事でしょう。舛添氏に向けられた疑惑そのものは、小さな、言ってしまえばセコいものばかりでした。それでも非難を集めたのは、都民に説明する姿が「感じが悪かった」からにほかなりません。
では、どうして人は「感じが悪い」と思われてしまうのか。理由として、3つの「不」と3つの「慢」を持っていることが挙げられます。3つの「不」とはつまり不満、不安、不和。3つの「慢」とは傲慢、慢心、自慢のことです。すべてでなくともこれらのいくつかが現れていると、周囲から感じが悪いと思われるのです。
まず、「不満」とは自分自身への過大評価から生まれます。「私はもっと凄いんだ」というプライドが高い。だから、昇進や処遇に不満を持ち、怒るわけです。古代ローマの哲学者・セネカは、「怒りは己に対する過大評価から生じる」と言っています。舛添氏は怒りが表情によく出ていましたね。会見を見ていても瞬きが驚くほど多い。これは運動性チックといって、内心に怒りや欲求不満が渦巻いているときに現れるのです。海外視察での高級ホテルの利用が問題視されましたが、舛添氏は、都市外交に力を入れていた。なぜかといえば、自分は都知事にとどまる器ではなくて、国政に関わる仕事をする人間だというプライドがあるから。国際政治学者としてメディアで重用され、一時は首相候補と言われた人です。それが都知事として、こんな「瑣末な問題」でバッシングされている。そんな不満が顔に現れた。
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(構成=伊藤達也)


