入社3年以内に大きな差がつき、将来の道が分かれる時代になった。こんな時代だからこそ「きちんとしている」と、ミドルクラスだけでなく、エグゼクティブ、トップ層に評価されることの重要性が年々高まってきている。では、“きちんとしている”“できる社員”と言われるための最低限のポイントは何だろうか。エグゼクティブ、トップ層向け「スピーチコンサルタント」として活躍する元NHKキャスター17年のキャリアを持つ矢野香。「信頼を勝ち取る」話し方、行動の仕方を5回にわたってお届けする。
印象がいい人と悪い人の違いとは
質問のあとの返事で、印象がいい人と悪い人がいます。印象が悪い人は、たいてい、3大タブー言葉を使っています。
3大タブー言葉とは、「了解しました」「なるほど」「参考になりました」です。
「了解しました」はよく使う言葉ですが、一般的なビジネスマナーとして、目上の人に使うのは避けたほうがいいとされています。文法的に間違いではありませんが、失礼と思う人がいる以上、避けたほうがいいでしょう。
「なるほど」は、目上の者が目下の者の意見を判断するときに使う言葉です。上司に使うと失礼に当たります。
「参考になりました」もまた、失礼な言い方です。「参考にするけど、言うことは聞かないよ」というニュアンスを感じさせてしまうのです。「せっかく教えたのに参考程度にしかならなかったのか」と、相手に思わせてしまう危険性があります。
これらの言葉は、なるべく言い換えて、感じのいい新人と思われましょう。
×了解しました → ○承知しました、かしこまりました
×なるほど → ○ためになります
×参考になりました → ○ぜひ使わせていただきます、ぜひそうさせていただきます
[きちんと会話のルール]相手の気分を害しやすい言葉は、印象がよくなる言葉に言い換える
※本記事は書籍『「きちんとしている」と言われる「話し方」の教科書』(矢野 香著・プレジデント社)からの抜粋です。