富士キメラ総研の調べによると、テレビなど4K対応機器の世界市場は、2015年に3兆6858億円。市場は今後成長を続け、25年には約4倍の14兆8848億円に達する見込みだという。8K以上の機器についても、15年の4億円から、25年には1兆9724億円まで成長する見込みだ。
4K、8Kは映像の解像度を表す。現在のデジタル放送は「フルハイビジョン」という規格で2Kに当たる。4Kはその4倍、8Kは16倍の解像度だ。18年にはBSなどで4K・8Kの実用放送が始まる予定。現在の4Kテレビ製品はアップコンバートという技術を搭載しており、4K解像度に満たない映像を、より高解像度に変換して表示している。
シャープは15年10月に市販品として世界初の8K映像モニターを発売するなど、4K・8K分野に力を入れている。同社は4Kテレビ市場について、「大型が中心ですが40型ゾーンも増加傾向にあります。今後は、09~10年にエコポイントの利用や、アナログ停波によってテレビをご購入された方の買い替え需要が本格化することなどにより4Kへのシフトが増すと考えています」(広報部)。
8Kについては「18年に民生用テレビが市販化され、以降の3年程度で徐々に民生向け市場が立ち上がると予測しています」(同)という。
(大橋昭一=図版作成)