e-お菓子ねっとが発表した調査によると、2015年のお菓子市場の推定小売金額は3兆3254億円だった。12年以降、小売金額は3年連続で増加している。
お菓子市場のうち、最も大きなセグメントを占めているのが、小売金額が前年比3.7%増の5040億円だったチョコレートだ。中でもカカオを70%以上含む高カカオチョコの売れ行きが好調だった。
明治は「チョコレート効果」ブランドで高カカオチョコ計7商品を販売している。同ブランドでカカオ含有量の%表示を開始したのが2006年。様々なメディアなどで取り上げられたこともあり、高カカオチョコは大きなブームになった。
その後、ブームは一旦沈静化したが、「カカオマスが多くカカオポリフェノール量が高くても、おいしいカカオの風味が味わえる品質に改良を重ねてきました。オレンジや黒ごまと組み合わせ、なるべくおいしく食べられるような工夫もしています」(明治菓子マーケティング部マーケティングG専任課長の吉田彰氏)。こうした取り組みを継続した結果、近年では「特にシニア層がチョコレートになじみのある層になりつつあり、そのシニア層に高カカオチョコを愉しむ文化が根付いてきています」(同)という。
(大橋昭一=図版作成)