日本の総合化学業界の景気は悪くない。それどころか、今期は東レや旭化成、東ソーにクラレなど、過去最高益を更新しそうな企業がいくつもある。

理由は企業によって違うが、1つは川上の構造改革と川下の機能品の拡大である。円安もあり需要は堅調なので、業績に反映されている。

一方、中国がここ数年、化学製品の生産能力を過剰に伸ばしており、その影響を大きく受けている企業もある。ポリエステル繊維やペットボトルの原料である高純度テレフタル酸などは、需要は伸びているものの、中国などの大増設により生産能力過剰に。その余波で、売上高国内1位の三菱ケミカルホールディングスなどが製品の値下げや減産など、厳しい状況に追いやられている。

(構成=衣谷 康)
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