年齢のサバ読みで解雇もあり
(3)経歴詐称がバレる
中小企業の中には、従業員を雇用する際に本人確認をしていないところがある。履歴書のみを見て信用して雇ってしまうのだ。だが、マイナンバーが導入されると、そこには本名・性別・生年月日が載っているので、本当のことがわかってしまう。
例えば、年齢詐称だってありえるだろう。
「若くないと雇ってもらえないと思って、年齢をサバ読んで履歴書に記載してしまった」などというケースだ。過去の判例の中には、本当は定年まで2年9カ月しかないのに、14年9カ月もあると年齢を低く詐称してマッサージ師に採用されたケースで懲戒解雇事由に該当するといったケース(山口観光事件 大阪地裁 1995年)もある。
例えば、苗字が嘘だったということもありえるだろう。何らかの事情により本名を隠して働いている人も、いるからだ。例えば、犯罪者として逃亡中のような人だ。
少なからぬサラリーマンが、マイナンバーの導入を控え、心の中がザワついていることだけは間違いないようだ。