ダイバーシティは私の考え方の基本
今回は、ビジネスからプライベートに至るまで、私の人生に貫かれているものの見方や考え方、価値観についてお話します。ご理解を深めていただくため、まず、私の生い立ちを少しご紹介したいと思います。
私はインドに生まれ、幼少期に家族とともに米国に移住しました。当初はイタリア系移民が多く住む地域に住んでいました。米国でインド人家庭に育ちながら、食事はハンバーガーやホットドッグといった米国風、もしくはイタリア料理。こうした国際色豊かな環境で育ちました。人は、環境変化に柔軟に適応できるものです。若いうちにこうした体験ができたことは貴重な人生経験となりました。
移住後も、休暇になるとたびたびインドに帰省し、祖父母や親戚とともに時間を過ごしました。米国文化に溶け込む一方で、生まれ故郷との接点も保ち続けた経験から、異なった国々や文化を受け入れ、そして違いに対して敬意を持ち、異なる文化に対して関心を持つようにしています。
最近、ダイバーシティに対する考えを聞かれる機会が増えました。そうした折には、私の個人的経験を交えてお話ししています。母親はインドで弁護士として働きましたが、米国ではその仕事を続けられなかったため、移住後はプログラマーに転身して働き続けながら私たち兄弟を育てました。こうした経験から、女性が男性と同等の機会を保障され、仕事に励み、家族を支えることは、私にとっては自然なことだと考えています。
私自身は大学でテクノロジーとビジネスマネジメントを学び、エンジニアとしてキャリアを積みました。こうした、さまざまな経験が私のものの見方や考え方、価値観の基になっています。私にとってダイバーシティとはもともと何ら特別なことではなく、身近な考え方です。