ビジネスの将来を左右するデジタル革命

メットライフ生命保険 代表執行役 会長 社長 最高経営責任者  サシン・N・シャー氏

春は、日本で私が大好きな季節の一つです。「春はあけぼの。」とまでは言いませんが、長い冬が終わり、少しずつ日が長くなり桜の木に花が咲き始めると、早速あちこちでお花見が盛大に開催されるようになる、心が躍るそんな季節です。

日本に住んで4年が経った今、日本の春が、さまざまな物事の節目となっていることもよくわかってきました。新学期や引っ越し、新しい仕事。桜の花の訪れを祝うように、私たちはこのような変化と、変化がもたらす新たな機会を、前向きに、喜ばしい気持ちで迎えるべきなのです。

ビジネスの世界でも同じことが言えます。世界のビジネスにおいて最も重要なトレンドの一つが、デジタル化です。これは、デジタル技術を生活のあらゆる側面に組み入れることを指します。2017年には、スマートフォンの利用人口は世界全体の3分の1になり、日本でもスマートフォンの普及率は年間約60%の割合で伸び続けています。このような変化と、変化がもたらす機会や課題にどう企業が適応していくかが、次世代の勝者と敗者を決定することになるでしょう。

日本の人々なら誰でも季節の移り変わりに思いを馳せるこの時期に、2つの名言をご紹介し、生命保険会社がデジタル革命へどうアプローチするべきかという私の考えを説明したいと思います。