菅が狙いを定めた意外な人物

問題はいかにして流れを自分に引き寄せるか。手順としては最大派閥の細田派、第二派閥の麻生派や竹下派(のち茂木派)に頭を下げ、支持を請うこと――これが通常のやり方だ。

だが菅は違った。誰を動かせば流れを一気に加速させることができるかを考える。保身と打算の政界はオセロゲームなのだ。黒は一瞬にして白に転じる。菅は自民党実力者のひとり、二階俊博幹事長に狙いを定めた。

老獪な二階は石破、岸田とそれぞれ会食の場を設け、2人を持ち上げているという。“勝ち馬”の品定めをし、いかに自分を高く売るか駆け引きしている。だが、どっちに転んでも二階にとって逆風であることに変わりがない。