本連載では、“伝説のトップコンサルタント”堀紘一氏に、メルマガ編集チームがまとめたリーダーたちの悩みをぶつけ、ズバッと斬っていただきます。(2023年4月3日レター)

――企業の成長が鈍化し、給料所得が97年をピークとして頭打ちを続けたのは、日本企業が生産性を高める努力をしてこなかったからだという指摘があります。本質的な問題はどこにあるのでしょうか。堀さんの考えを教えてください。

【堀】日本には、独自の研究開発に力を入れて競争力強化につとめている企業があります。なかには、その領域で世界ナンバーワンという地位を築いている企業もありますが、残念ながらその数は少ないですね。いま日本企業全体の生産性がなかなか上がらない一因は、個々人の能力が上がっていないことにあるのではないかと感じています。

(構成=今井道子)