「フェラーリ買いました」。この一文が税務調査の“きっかけ”になることがある。富裕層専門税理士の森田貴子さんは「近年の税務調査では、XやインスタグラムなどのSNS投稿が、調査対象を選ぶ際の参考情報として使われるケースが珍しくない」と指摘する。億単位の資産を築いている人ほどSNSに出てこない理由とは――。
プールサイドで発泡酒を飲んでいる女性を撮影しているビデオカメラ
写真=iStock.com/Maridav
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そもそもアカウント自体を持っていない

一部の起業家にとって、SNSは重要なビジネスツールです。しかし、税理士として30年間、多くの超富裕層や経営者と接してきた私の実感として、本当に資産を築いている人ほど、SNSに出てこないという事実があります。

彼らは「SNSが苦手」なのではありません。多くの場合、アカウント自体を持っていない。それは単なる習慣や好みを超えた、情報管理に対する意識の高さの表れです。富裕層の立場になるほど、「何を発信するか」「何を見せるか」という選択そのものが、リスクマネジメントになるからです。

実際、近年の税務調査では、SNSの投稿が調査のきっかけになるケースは決して珍しくありません。Xやインスタグラムで、ポルシェやフェラーリなどを納品した写真とともに「購入しました」という投稿を目にすることがあります。