政権選択選挙ではなく首相の「人気投票大会」

1月31日、拙宅に近い横浜市緑区の十日市場グラウンドに高市早苗首相が現れた。今回の総選挙で自民党候補の三谷英弘を応援するためだった。私は行かなかったが、約3000人が集まり、JR十日市場駅から会場までの道には長蛇の列ができたと聞いた。

緑区は隣の青葉区とともに神奈川8区に属している。緑区より人口が多い青葉区には東急が開発した多摩田園都市を中心に非自民のアッパーミドルが多く住んでいて、旧立憲民主党の江田憲司の地盤となってきた。これまでの総選挙では、江田が小選挙区で三谷を再三にわたり破ってきた。

高市首相は青葉区よりも保守層の多い緑区に入り、無党派層を含めた票の獲得を目指したのだろう。しかし人々が集まったのは、首相の政策を直接聞きたいからというよりは、むしろ動画などSNSで拡散された高市首相の生身の姿を一目でも見たいと思ったからだったようだ。

(写真=iStock.com/Mihajlo Maricic)