経験したことがないのに「ノスタルジー」を覚える
竹内まりや、山下達郎、松原みき……。日本国内で1970代から1980年代にかけて制作された「シティ・ポップ」が、2017年頃から海外で人気を博している。なぜ昭和の日本音楽がリバイバルヒットしているのか。TikTokなどで楽曲を使用したダンス投稿が拡散したことを要因とする考察もあるが、実際はZ世代にとどまらず幅広い年齢層から関心を集めている。私は、この数年シティ・ポップの世界的流行の理由は、昭和の日本音楽のもつ〈懐かしさ〉にあると考えている。
3月中旬、アムステルダム大学で開催された日本のシティ・ポップに関する研究カンファレンスで、私は基調講演を行った。オランダに行く前は、少人数のワークショップのようなものをイメージしていたのだが、実際に現地を訪れてみると会場に30人程度、リモートで70人近くが参加する、想像以上に大規模な研究会であった。
ここから先は有料会員限定です。
登録すると今すぐ全文と関連記事が読めます。
(最初の7日間無料・無料期間内はいつでも解約可)
プレジデントオンライン有料会員の4つの特典
- 広告非表示で快適な閲覧
- 雑誌『プレジデント』が最新号から読み放題
- ビジネスに役立つ学びの動画が見放題
- 会員限定オンラインイベント


