キーエンスの営業の目的は、「お客様の最適な意思決定をサポートすること」に終始していました。しかし、それだけでは商売が成り立たない。ですから、「お客様が最適な意思決定をした結果、自社の商品が買われる」という結果に持っていくことが重要です。ここが、「商品を売ろうとする」二流営業パーソンと、一流の意識の違いです。このミッションを全営業が達成するために、キーエンスには「コンサルティングセールス」のノウハウを徹底する教育システムが存在しています。

キーエンス流「コンサルティングセールス」はここが違う!

キーエンスの営業スタイルは、コンサルティングセールスを基本としています。コンサルティングセールスとは、一般的に「専門的な商品知識を持ったセールスパーソンが、商品の選び方や使い方についてのお客様からの相談に応じながら、お客様の視点に立って商品情報を伝えることで、契約を獲得する販売手法」を指します。

一方でキーエンスの場合、「お客様を成功に導こうとするひたむきな姿勢で接し、お客様に最適な意思決定をしていただくためのサポートをすること」と考えます。つまり、お客様のニーズを叶えることが目的であり、商品を売ることではないのです。とはいえ、商品が売れなければ営業の存在意義がありません。ですからキーエンスの営業パーソンに求められるのは、「お客様が最適な意思決定をした結果、自社の商品が買われる」という形に導くことです。

(構成=久保田正志 図版作成=大橋昭一)