外国人材との協働は人口減の日本社会で喫緊の課題だ。新刊『「わかる」から「動ける」まで 言葉の解像度を上げる』を上梓した浅田すぐる氏は「日本語に不得手な外国人材とのコミュニケーションでは、日本人特有の曖昧な言葉の多用をやめるべきだ」という――。
ところどころ欠けたピースのある従業員のジグソーパズル
写真=iStock.com/wildpixel
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多くの企業で頻出する「悩み」

「いやー、良い人材の採用に本当に困っていまして……」

私はふだん、社会人向けの学習コミュニティを主宰しています。これまで10年以上にわたって、さまざまな業界・職層のビジネスパーソンの成長やキャリア支援を行ってきました。

受講者数も1万5000人以上いるため、受講当初はプレイングマネージャー(中間管理職)だった人が、その後も成長し、昇進を積み重ねていった結果、最終的には社長にまでなったケースもあります。

冒頭のセリフは、企業の代表レベルの受講者さんが、近年よく話してくださる悩みです。

少子高齢化やワークスタイル・職業観の変化による採用難、人材難。日本全国の経営者や管理職の方々が、今まさに同様の悩みを抱えているのではないかと思います。

外国人材との協働は待ったなし

私は2025年2月に『「わかる」から「動ける」まで 言葉の解像度を上げる』という本を上梓しました。この本を読んでくれたとある社長さんがさっそく読者感想を送ってくれたのですが、これが本当に嬉しく、また「今の時代ならではだな」と感じる内容でした。一部抜粋して紹介します。

「言葉の解像度を上げる力、外国人材とのコミュニケーションに必須の能力です」
「なので、この本を社員みんなで読んで、組織の共通言語にしていきます」
「さっそく部下に読ませたら、この本で勉強会をやりたい! という感想が返ってきました」

よほどのネームバリューがある大企業でない限り、そもそも良い人材が面接に来てくれない。あるいは今後、人口減で縮小していく日本市場だけでなく、成長が見込めるアジア全体を市場にしてビジネスをしていきたい。こういった課題認識を反映して、外国人材の採用に舵をきる企業が増えてきています。

この会社も、特に技術部門でこのような取り組みを推進していて、実際に優秀な人材の採用にも成功しているそうです。

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