仕事に集中するにはどうすべきか。新刊『「わかる」から「動ける」まで 言葉の解像度を上げる』がヒット中の浅田すぐる氏は「業務内容やタスクへの親近感・一体感が集中のカギになる。“何のためにこの仕事をやるのか”を紙に書き出してみるのがいい」という――。

上司のちくちく言葉に悩まされ…

「五月病」と言われる時期になってきました。

以前、私の主宰する社会人向けの学習コミュニティの受講者さん(30代前半の営業職の方。仮にAさんとしておきます)から、次のような相談を受けたことがあります。

Aさんは体力には自信がないというタイプのビジネスパーソンで、毎週水曜の午後くらいから早くもしんどくなってしまい、それでもなんとか金曜まで働いたら、土日はほとんど寝て過ごしているような状態だったそうです。

当然、毎年ゴールデンウイーク明けからお盆までのタイミングが最大の難関で、この時期になると上司から、「最近ちょっと気が緩んでるんじゃないの? しっかりしなよ」「ボーっとしてないで、もっと真剣に取り組んでください」「テキパキ動いて」といった指摘を受けることが多くなっていました。

「上司から“もっと集中しろ”と言われるんですが、いまいち目の前のタスクに専念できなくて……」と、Aさんは悩んでいました。

オフィスで手持ちぶさたにしていて、ストレッチをしている男性
写真=iStock.com/RRice1981
※写真はイメージです

もしかするとあなたもつい最近、周囲から「もっと集中したら」「いつまでお休みモードを続けてるの」などと言われたばかりかもしれません。そのくらい、今の時期は注意散漫になりがちです。

祝日のない2カ月をどう乗り切るか

実は、私もサラリーマン時代、この時期が苦手でした。今は独立起業し、自分のペースで働けるようになったのである程度コントロールもできていますが、会社勤めの頃はAさんと同じく、週の後半になってくると、もうただそれだけで「やっぱり今週も疲れちゃったなあ」とよく感じていました。

そもそも人並み以下の体力しか持ち合わせていない(学生時代、スポーツテストの持久走や踏み台昇降運動の結果はクラスで最下位でした)ところに、ゴールデンウィーク以降は気温や湿度も上がってくるため、うまく適応できずに体調を崩しやすくなります。

また、7月の海の日まで2カ月以上も祝日がなく、精神的にも「しんどいなあ」と感じてしまう場面が多くなってしまいがちです。

私のような人間にとってこの時期の過ごし方は死活問題で、普段から人一倍気をつけてきました。

いったいどうすれば、五月病に陥らずに、目の前の仕事に「もっと集中」できるのか。カンタンな方法をひとつ、あなたに共有したいと思います。

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