いい仲間が集まる人は何が違うか。建築家で起業家の谷尻誠さんは「上京してすぐの頃、僕がありとあらゆる飲み会に参加する中で得た教訓のひとつが、どういう人と付き合うと、楽しい時間が過ごせて前向きになれるかということ。そういう人は決まって2つの事柄について話してくれる」という――。

※本稿は、谷尻誠『建築家で起業家の父が息子に綴る「人生の設計図」』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

飲食店で箸で寿司を食べる人々
写真=iStock.com/Riska
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義務感だけで付き合うことはやめた

「谷尻さんの周りには、いい人が多いですね」と、よく言われます。

理由は単純。文句ばかり言ってる人や、性格の悪いヤツとは付き合わないようにしているからです。

最初は誰とでも会ってみますが、不平不満や誰かの悪口を言うような人だったら、もう次はない。

「誘われて断るのも、逆に面倒くさい」
「角が立つから」
「深く付き合いさえしなければ、害はない」

こういった理由で、なんとなくズルズルと付き合い続けるようなことを、僕はしたくありません。

誰かの悪口を言うことで仲間意識を共有しようとする人もいますが、そんな人は、「きっとこの人は、僕のこともどこかで悪く言うんだろうなあ」と警戒します。

お誘いを受けても「ちょっと忙しいので」って会わないようにする。断り続けていれば、誘われなくなりますから。

広島から東京に出てきてすぐの頃は、知り合いも少ないし友達もいないので、誘われたら全部顔を出していたのです。

「できるだけ漂流しよう」と決めて、気が乗らなくても会いに行った。

ユラユラと流されてたどり着いた島に、想像もしなかったおいしい果物が実っていることがあるように、自分の価値観の基準では選ばないであろう人たちとの出会いがあるかもしれない……そう思っていたから。

おかげで、本当にたくさんの人と出会うことができたし、世界も広がりました。

一方で、あまり“うれしくないもの”を手に入れてしまったのも事実です。

それは、「この人がいるから行っておいたほうがいい」とか「仕事につながりそうだから、会ってみたほうがいい」とか、そういう種類の人付き合い。

今はもう、そういう関係を少しずつ見直して、義務感だけで付き合うことはやめるようにしています。