どんな相手にも上手く教えられる人は何をしているか。人材育成事業を展開するラーンウェル代表の関根雅泰さんは「教わる側が若い人の場合、相手との信頼関係に必要な『共通点』を見つけ出す努力が欠かせない。まずはこちらが自己開示して、相手に話を振ることで話題が広がりやすくなる」という――。
※本稿は、関根雅泰『改訂新版 オトナ相手の教え方』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。
「この人から教わりたい」という関係性を築くには
大人相手に上手に教える際には、相手との「関係を築く」ことが重要になります。ここでいう「関係」は、人間関係や信頼関係を指します。
教わる側から見た時に「この人から教わりたい」「この人に言われるなら仕方ない」と思われるような関係を築くことが必要となります。
いくら良いことを教えていたとしても、相手から見た時に「この人には言われたくない」と思われたら、素直に聞き入れてもらえなくなります。やはり教わる側としては「信頼できる人から教わりたい」と思うでしょう。教える土台は、相手との信頼関係なのです。
では、どうやって相手と関係を築いていけばよいのでしょうか。ここでは、「信頼の要素」という考え方を紹介します。
「信頼の要素」とは何かというと、相手が私たちを信頼に足る人物か判断する時に見ている要素です。
「共通点」「姿勢」「能力」という3つの要素があります。