上司に送るメールは、どう書くべきなのか。マネジメントコンサルタントの濱田秀彦さんは「『ご報告』といった件名はやめたほうがいい。優先順位を上げてもらえるように、具体的な件名をつけたうえで、冒頭6行で内容を把握できるように工夫すべき」という――。

※本稿は、濱田秀彦『あなたが上司から求められているシンプルな50のこと』(実務教育出版)の一部を加筆・再編集したものです。

ラップトップでメールを確認するビジネスパーソン
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なぜメールを後回しにされてしまうのか

リモートワークが普及しはじめた頃から、「上司のメールのレスポンスが悪い」という悩みを、部下層の皆さんから、よく聞くようになりました。マネジメント研修の講師という仕事柄、様々な仕事の悩みを聞くのですが、この問題については、全ての方が悩んでいるというわけではありません。レスポンスよく、上司からの返信をもらえている人もいる一方で、なかなか返信をもらえず損している人がいるという印象です。

その違いは、どこにあるのか、損している人はどうすればいいのか考えてみましょう。まずは、メールに関する上司の状況を考察します。近年の上司が受け取るメールの数は、以前に比べてケタ違いに多くなり、1日100通、200通受け取るという人もいます。そうなると、全てを同じ集中力で処理していくことはできなくなり、優先順位をつけて処理をすることになります。

では、何で優先順位をつけるか。それはメールの件名です。件名が目立たなければ、後回しになってしまう確率は高くなります。「上司からのメールのレスポンスが悪い」「回答を催促することが多い」という人は、まず自分が書いているメールの件名を改善する必要があります。

開封率を上げる「2つのポイント」

件名改善のカギは上司の関心事項にあります。上司の一番の関心事項は、チームの業績です。件名を見たときに、「これはチームの業績に影響が大きい」と感じれば、開封する可能性は高まります。優先順位を上げたいならば、上司にそう思わせればよいわけです。例えば、あなたが上司だったら、次のA~Cの件名のうち、どれを優先して開封しますか?

A:ご報告です
B:ご報告とご相談
C:東西産業への納品遅延対応のご相談

当然、真っ先にCを開けるでしょう。東西産業という固有名詞があり、なおかつ納品遅延というクレーム絡みで、その先の顧客との関係悪化、チーム業績の悪化がイメージできます。なお、チーム業績への影響は、クレームのような負のものだけでなく、ビジネスチャンスにつながるプラスのものもありますので、両方を活用していきましょう。

ちなみに、Bに関しては、Aよりは多少よいという位置づけです。「相談」という言葉を見ると、「回答しなくてはならない」という意識が生まれます。「相談」よりもさらに強いのは「お願い」という言葉で、「何かしなくてはならない」という意識が生まれます。「報告」だけだと、「後で見ておけばいいだろう」という受け身の姿勢が生まれやすいので、単独では使わず「相談」「お願い」という言葉を組み合わるのが有効です。

件名に業績影響度を感じさせる表現、加えて「相談」「お願い」という語尾、この2つのポイントを押さえるだけで、開封される確率は上がります。

しかし、これだけでは上司のレスポンスが悪いという問題は解決しません。