仕事を早く片付けるにはどうすればいいか。元外資コンサルタントでハイパフォーマンス代表の名郷根修さんは「『仕事は自分一人でやるもの』と考えているうちは、仕事は速くならないし成果も上がらない」という――。

※本稿は、名郷根修『10x 同じ時間で10倍の成果を出す仕組み』(日本実業出版社)の一部を再編集したものです。

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仕事は「どうやるか」ではなく、「誰とやるか」

「10倍の目標」を達成するスピードを劇的に速める方法があります。その方法とは、「どうやるか」の考え方から「誰とやるか」の考え方にシフトすることです。

多くの人は目標を達成しようとするときや課題を乗り越えようとするときに、まず「どうやるか」を考えます。自分が「好き」ではないこと、「得意」ではないことは、自分で「どうやるか」を考えるよりも、「誰とやるか」を考えたほうが、自分でやるよりも劇的に速く、質の高い仕事ができます。

たとえば、パソコンやIT関連のことが「好き」でも「得意」でもない人が、会社のウェブサイトをつくるときに、まずインターネットを検索して調べたり、本を読んで勉強したり、ウェブサイトを作成する講座に通ったりするかもしれません。

しかし、それらは、「10x」の観点で最適な行動ではありません。もし、このやり方でウェブサイトが完成したとしても、多くの時間や労力がかかり、プロが制作する場合と比較して質が見劣るなど、結果としてコストパフォーマンスやタイムパフォーマンスが低いアウトプットになってしまいます。

自分の仕事も、得意な「誰か」に頼んでいい

「10x」で重視する「誰とやるか」では、まず「ウェブサイトをつくることを助けてくれるのは誰か?」を考えます。ウェブサイトをつくることがユニークアビリティである「誰か」を見つけられると、自分でやるよりも比較にならないくらい速く、目的にかなう質の高いウェブサイトをつくることができます。

「ウェブサイトをつくることを助けてくれるのは誰か?」を考えた場合、プロのウェブデザイナーに外注する、社内のデザイナーに依頼する、ウェブサイトをつくるのが好きで得意な同僚や友人に相談するなど、いくつかの選択肢があると思います。それらを踏まえて「誰が自分に代わってこの目標を達成できるか?」を考えてみてください。

この観点で考えると、いくつか選択肢のある中で「誰」が適しているかを絞ることができます。また、ウェブサイトをつくるという目標には予算もあると思いますので、その予算の範囲内で選択肢を検討し、最も効果の高い「誰か」を選んでいきます。