仕事や勉強で結果を出すにはどうすればいいのか。『すぐに結果を出せる すごい集中力』(秀和システム)を書いた弁護士の荘司雅彦さんは「集中力を切らさずタスクをこなすことが重要だ。そのためにはカフェで仕事や勉強をしないほうがいい」という――。

※本稿は、荘司雅彦『すぐに結果を出せる すごい集中力』(秀和システム)の一部を再編集したものです。

スマートフォンを使用する女性
写真=iStock.com/JGalione
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集中するためには「環境」が何よりも大切だ

私たち人間は、同時に別のことをおこなうことができません。

試しに、東京タワーを頭に浮かべながら、明日の予定を思い浮かべてみてください。代わるがわるであれば、思い浮かべることはできますが、同時に思い浮かべることはできないはずです。

周囲を見回して青色のものを探し、目を閉じて緑色のものがどんなものだったか思い出してみましょう(自分の部屋だったら憶えているかもしれませんが)。

では、数百冊が並んだ図書館の書架の背表紙を眺めて「日本」という題名がついている本を探してみてください。

一通り終わったら、書架の中に「物理」という表題の本があったかどうか思い出してみましょう。もしかしたら『日本の物理』などの例外はあるかもしれませんが、ほとんどの場合でお手上げになるはずです。

私たちの脳はマルチタスクができない

このように、私たちの脳は、別のタスクを同時に処理できないようにできています。

同時に処理できていると錯覚するのは、一つのタスクに取り組み、それを終えるか中途にして、別のタスクをやるということを繰り返しているだけなのです。