残念ながら多くの人にとって「住みたい家」と「住める家」は異なる。ファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんは「会社の同期社員でも、親の経済的援助がある世帯とそうでない世帯では、マイホームのグレードが大きく異なる。気軽に新居を訪ねると、惨めな思いをするかもしれない」という――。(後編/全2回)
同期入社の新居に安易に遊びに行くと惨めな気持ちになるワケ
マイホームの購入では、慎重に計画を練るための時間と労力が欠かせない。ところが、十分な準備や検討を重ねずに勢いでマイホームを購入する人がいる。
筆者のところには、会社の同期社員が家を購入すると聞き、「負けるものか、あいつが買えるなら、ウチも」と購入を決め、その後に後悔している30代ビジネスパーソンがたびたび相談に来る。
前編の「住宅購入まで」に続き、都内にマイホームを構えた32歳の夫婦(3歳の子どもがひとり)の事例を見ていこう。後編では、「住宅購入後の予期せぬ出費」について考えたい。