マイホームはどんなタイミングで購入すればいいのか。ファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんは「私のところに『同期に負けたくない』と住宅購入を決めた人が相談に来ました。競争心で衝動買いをすると大変なことになります」という――。(前編/全2回)
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「負けるもんか、あいつが家を買うなら俺も」で泣きを見る人

マイホーム購入のきっかけは、結婚や出産、子育て、転勤・転職など、個々人のライフプランの変化という人が多い。

しかし、多額の住宅ローンを組んでマイホームを購入するともなれば、注意すべきは購入時期だけでない。自己資金や返済計画はもちろん、物件選びから間取り、周囲の環境がどうかなど、慎重に計画を練るための時間と労力が欠かせない。

それにもかかわらず、十分な準備や検討を重ねずに勢いでマイホームを購入する人がいる。特に、会社の同期社員が家を購入すると聞き、「負けるものか、あいつが買えるなら、ウチも」と購入を決め、その後に後悔している30代ビジネスパーソンからたびたび相談を受ける。彼らの事例を紹介しながら、前編・後編の2回にわたり、ファイナンシャルプランナーとして、何が問題だったのか、どうすべきだったのか考えてみたいと思う。