メールで相手を怒らせてしまった時、どうすればいいのだろうか。ビジネスコミュニケーションに詳しい中川路亜紀氏は「まずは相手の言い分に従うという姿勢を示すことで、こちらの意見を聞いてもらいやすくなる場合が少なくありません。」という——。

※本稿は、中川路亜紀『あなたのメールは、なぜ相手を怒らせるのか?』(光文社新書)の一部を再編集したものです。

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返信する前に、まず相手のメールを読み返す

大事な相手からのメールに、不快感が受け取れる言葉が書かれていたり、心外な指摘があったりすると、あわてて釈明したり反論したりしそうになりますが、拙速せっそくな対応は禁物です。

まずすべきことは、返信を書くことではなく、相手のメールを読み返すことです。メールソフトの検索機能を活用すると、一連のやりとりを抽出できます。

明確な指摘があった場合は、どんなやりとりの中で、自分がどのように書いたのか確かめてください。たとえ相手の指摘に対して「そんなこと言った覚えはないよ」と思っても、自分を過信しないこと。無意識のうちに表現がまぎらわしくなっていたかもしれません。

はっきり書かれてはいないけれど不愉快にさせてしまったようだというときも、やりとりをさかのぼってみることで、相手が違和感を覚えた原因を見つけられることがあります。