報道番組のアナウンサーは、視聴者にニュースを伝える際に何を意識しているのか。英語力にも定評のあるフジテレビの三田友梨佳アナウンサーに、イーオンの三宅社長が聞いた――。(第2回)

アナウンサーの仕事は「思い」を伝えること

撮影=原 貴彦
フジテレビの三田友梨佳アナウンサー

【三宅義和(イーオン社長)】三田さんがアナウンサーとして普段心がけていらっしゃることは何ですか?

【三田友梨佳(フジテレビアナウンサー)】アナウンサーは言葉のプロですので、いかに正確な言葉で情報を的確に伝えられるかということが一番大切ではありますが、私がいつも意識しているのは「思いやりを持つ」ということです。

【三宅】思いやりですか?

【三田】はい。アナウンサーは決して主役ではありません。主役は情報そのものだったり、共演者の方であったりするわけで、私たちはそのサポート役です。ですから「視聴者の方がどのような気持ちでこのニュースを見るのだろう」「共演者の方は今、何を考えていらっしゃるのだろう」といった、相手を思いやる気持ちがアナウンサーに求められているのではないかと思っています。

【三宅】「私を見て、見て!」ではないということですね。

【三田】それはアナウンサーとして一番やってはいけないことだと思います。