各国から政治や交流を担うために日本に派遣されている女性外交官たち。さまざまな国に駐在し、世界を飛び回る彼女たちが考える“働くこと”とは? 自身の子育てや、日本の魅力についても語ってくれました。

フランス留学が、世界への扉を開いた

在日米国大使館 広報・文化交流担当公使 キャロリン・グラスマンさん

アメリカの外にほとんど出たことのなかった私を変えたのは、大学生のときの、フランスに1年間留学した経験でした。住み込みでベビーシッターをしながら、日中は学校に通いましたが、まさに世界は広いことを実感し、「いつかは海外に出て、世の中に変化を起こす仕事をしたい」と強く思ったのです。

その後、さまざまな経験をして、最終的に外交官という仕事に就いたのはその原体験があったからだと思います。今は、広報・外交全般を統括していますが、メディア、教育、文化、スポーツなどから海外投資や安全保障まで外に向けて発信するため、多様な知識を求められます。こうして常に学び続けられる仕事を魅力的に感じますし、退屈な日なんて一日もない。大使館で一番楽しい仕事だと自負しています。