執事は見た! 必ず会えるアポ取り
私の記事をお読みくださいまして、誠にありがとうございます。執事の新井直之と申します。
私は「大富豪」と呼ばれる超一流の方たちを専門に執事サービスを提供しています。執事サービスとはご依頼主に代わり、日常生活のお世話からビジネスのお手伝いまであらゆるご要望にお応えする仕事です。私どもの顧客は、保有資産50億円以上、年収5億円以上という富裕層の中でもトップクラスの方々が中心です。彼らには多くの共通点があり、ビジネスパーソンの方々が学べることも多いと実感しています。
たとえば、アポイントメントの取り方。初めての営業をかけたり、重要人物に面会を求めるとき、大富豪の方たちは相手の迷惑にならないよう十分に配慮されます。いきなり電話をかけることはありません。依頼やお願いは手紙が基本。最低でもメールです。手紙は手間がかかりますが、そのぶん相手に特別感を与えられ、非常に効果的です。文字数は多すぎず少なすぎず、便箋1枚(A4用紙1枚)程度に収めます。
文面には、その方になぜ会いたいのかという明確な理由を記します。その際に気をつけるのは、相手が自分と会うことでどんなメリットがあるのかを押しつけがましくなく、謙遜して説明することです。加えて、その企業や経営者のことを念入りに調べ、それにも触れて熱意を示します。これは実際の面会のときにも大事になりますので、企業情報や経営トップのインタビュー記事などをできるかぎりチェックしておきます。
手紙の最後には念のため、後日アポイントメントのお電話をさせていただく旨をつけ加えます。電話をかける前にご連絡をいただけることもありますが、こない場合は1週間後くらい、手紙が読まれた頃合いを見はからって電話をします。よほど忙しい方や超大物経営者という例外を除き、会ってもらえるはずです。
面会に臨むにあたっては、手紙のとき以上に入念に調査をします。最近の経営者はSNSで情報発信していることも多いので、それらにも目を通しておきます。さらに、訪問予定の企業に出かけ、立地や会社の雰囲気、従業員の様子などを確かめます。商品やサービスを実際に使ってみたり、飲食店経営をしているのであれば、食事するなどの体験をしておきます。大富豪はこの事前準備にエネルギーの8割を費やします。