世界一のエアコンメーカーを目指して世界へと舵取りをした矢先、金融危機のあおりで15年ぶりの減益となったダイキン工業。「人を基軸に置いた経営」を掲げ、社長就任以来、一度も人員削減をしたことがないという井上礼之会長は、正社員の雇用を守りつつ、危機をどう乗り切るのか。

<strong>ダイキン工業 井上礼之会長●</strong>1935年、京都府京都市生まれ。57年、同志社大学卒業後、大阪金属工業(現ダイキン工業)に入社。人事部長などを経て、79年、同社取締役就任。常務、専務を経て、94年、代表取締役社長就任。2002年、代表取締役会長兼CEOに就任、現在に至る。
ダイキン工業 井上礼之会長●1935年、京都府京都市生まれ。57年、同志社大学卒業後、大阪金属工業(現ダイキン工業)に入社。人事部長などを経て、79年、同社取締役就任。常務、専務を経て、94年、代表取締役社長就任。2002年、代表取締役会長兼CEOに就任、現在に至る。
――2007年度まで絶好調だった欧州の販売不振とユーロの暴落が最終損益に大きな影響を及ぼしているようですが。

昨年10月ごろから業績は急速に落ち込んできました。08年度の業績を三度下方修正し、正直いって先は見えません。営業利益は昨年同期比53%減、15年ぶりの減益と予想されますが、正直、この2~3月の状況も見えない。当社の売り上げの65%が海外なのですが、円高による減収額だけで、1000億円にものぼっています。

世界的な景気の底打ちは10年の終わりから11年の初めと考えており、それも回復はゆるやかなもので、V字回復は難しいのではないかと思っています。