全国の歯科医院に独自のネットワーク
オーラルケア商品を中心に日用品を扱う「ライオン」が吠えた!? 2014年から2016年まで3年連続で最高益を更新しており、2017年も1~9月期の営業利益で前年同期比8.6%増の約207億円と、4年連続の最高益も確実視されていた。
同社がここまで好調なのはなぜか。最も大きな要因は、12年に就任した濱逸夫社長による、商品の高付加価値化戦略が功を奏したことだ。
もともとドラッグストアなどで特売の目玉にされがちだったライオンの商品を、高機能で単価の高いものに徐々に転換。歯周病予防効果をうたう「デントヘルス」や、口臭抑制効果のある「ノニオ」など、高付加価値商品に宣伝広告費などのリソースを集中させた。オーラルケア市場自体も、近年のヘルスケア意識の高まりなどもあって、年々拡大している。
ライオンは全国の歯科医院に独自のネットワークを築いており、歯医者に行けばライオンの製品が置いてあるのが当たり前のような状態だ。それによって得られるブランドへの安心感が、オーラルケア市場でトップシェアという同社の立ち位置をより盤石なものとしている。