実は事件が起きる前から行き詰まっていた
日本マクドナルドHDが好調だ。2017年8月の既存店売上高は前年同月比14.5%増と21カ月連続でプラス。17年12月期通期では過去最高益を更新する見通しだ。
14年に発覚した鶏肉偽装事件やその翌年の異物混入事件など食の問題でイメージが落ち込んだ同社。15年12月期通期では347億円という上場以来最大の赤字を記録した。まさにV字回復といっていいだろう。
ただ、マクドナルドのビジネスモデルは、実はこれらの事件が起きる前から行き詰まっていた。売上高で見ると、同社のピークは08年の4064億円で、その翌年から減少が始まる。事件が起きる前年の13年には2604億円まで落ちていた。
そんな下降基調の中で“泣きっ面に蜂”のように起きたのが鶏肉偽装と異物混入で、それによって大きな赤字を計上するまで追い詰められたのだ。