ロングセラーブランドのつくり方とは

発売以来、時代の変遷を乗り越えて売れ続けるブランドをつくることは、企業にとって永遠のテーマと言えます。ロングセラーブランドは、どうすればできるのでしょうか。

明治はスナック菓子「カール」の東日本での販売を8月生産分で終了した。(時事通信フォト=写真)

いつまでも人気の衰えない有名人に置き換えて考えてみましょう。例えば、1970年代にデビューした北野武(ビートたけし)さんや明石家さんまさん、あるいはサザンオールスターズの桑田佳祐さんなどは、現在まで第一線で活躍し続けています。

ビジネス界で言えば、ソフトバンクグループの孫正義さんも、パソコンソフトの流通ビジネスをしていた80年代から脚光を浴び続けています。これらの人たちには共通する特徴があります。それは、「パフォーマンス」「スタイル」を兼ね備えているということです。

ここで言うパフォーマンスとは、アウトプットの水準の高さを表します。例えば、話の内容や作品、雰囲気など、その時々の時代の要請に合ったものを常に生み出しているということです。パフォーマンスには、受け手側が頭で理解する(認知的)側面もあれば、心で感じる(情緒的)側面もあります。

一方、スタイルとは、その人らしさのことです。さんまさんや桑田さんのように、パフォーマンスの型(パターン)がその人らしさとなる場合もあれば、たけしさんや孫さんのように、価値観や考え方などがスタイルとなる場合もあります。