「店で食べるよりうまい」と評判の冷凍チャーハンがある。ヒットの理由は、冷凍食品では定番だった「家族向け」から、実際にチャーハンを食べる「男性向け」へ方向転換したことだ。「ザ★チャーハン」開発の裏側に迫った。【記事最終ページに商品企画書を掲載】
レンジでチンするだけで手軽に食べられる冷凍食品。毎年多くのメニューが登場するが、ほとんどはあっという間に消えていく。ロングセラーの定番商品が強いため、ヒット商品となり定着できるのはほんの一握りなのだ。そんな冷凍食品市場において、近年売り上げが伸びているのが冷凍チャーハンである。日本冷凍食品協会の調査によると、冷凍チャーハンの出荷数は2年連続で増加している。
この冷凍チャーハン市場を牽引しているのが、味の素冷凍食品の「焦がしにんにくのマー油と葱油が香る ザ★チャーハン(以下、ザ★チャーハン)」だ。2015年8月に発売され、10月にテレビCMを始めたころから人気に火がついた。2015年12月に発表された日本アクセス「第3回フローズンアワード」では、300アイテムを越える商品のなかから「冷凍食品大賞」に選ばれた。この結果、2015年度には計画の2倍以上を売り上げ、さらに2016年度もそれを上回る実績を残しているという。
ザ★チャーハンは、冷凍食品では珍しい、黒をベースにしたパッケージデザインで、スーパーの冷凍食品売り場では異彩を放っている。一袋600g入りと量も多いので、お腹が空いてガッツリ食べたい男性や食べ盛りの子供にはぴったりだ。実際に食べてみると、いい具合に油でコーティングされたごはんのパラパラ感、にんにく風味のコクのある味付けで、確かに町の中華料理店で出てきそうな、かなりおいしいチャーハンだ。レンジで温めるだけでこんなに本格的チャーハンが食べられるのかと正直驚いた。
ザ★チャーハンは、どんな経緯で開発され、なぜヒットしたのか? 味の素冷凍食品 マーケティング本部家庭用事業部の田中宏樹氏に話を聞いた。
■味の素冷凍食品「焦がしにんにくのマー油と葱油が香る ザ★チャーハン」の気になるポイント
・中華料理店で食べるチャーハンのような、油・コク強めのしっかりした味付け
・これまでよりも多い600gという内容量(1人前300g×2)
・黒ベースで大きな文字を踊らせた目立つパッケージ
・主婦ではなく、チャーハンをガッツリ食べたい男性を意識した商品設計
・シンプルながら存在感のある具材
・中華料理店で食べるチャーハンのような、油・コク強めのしっかりした味付け
・これまでよりも多い600gという内容量(1人前300g×2)
・黒ベースで大きな文字を踊らせた目立つパッケージ
・主婦ではなく、チャーハンをガッツリ食べたい男性を意識した商品設計
・シンプルながら存在感のある具材
「ザ★チャーハン」30秒CM