家庭用アイスクリームの市場規模は4年連続で過去最高を更新している。年間売上高100億円超の6つのメガブランドの中でも伸びが目立つのが森永乳業の「PARM(パルム)」だ。
アイス市場は過去最高を更新中
「風呂上がりの一杯」がおいしい季節がやってきた。しかし最近はお酒を飲まない人も増えつつある。そんな人は風呂上がりや仕事終わりに、なにを口にするのか。さまざまな嗜好品の中で、とりわけ好感度の高いものといえばアイスクリームである。
お菓子や飲み物を対象とした「好きなデザート調査」の最新結果(2016年・日本アイスクリーム協会調べ。複数回答)では、1位「アイスクリーム」(80.3%)、2位「コーヒー・紅茶・ココア」(68.3%)、3位「ケーキ・シュークリーム」(67.3%)となっており、アイスがダントツで首位。調査開始以来20年連続1位だという。業界団体の調査ゆえ、割り引いて考える必要はあるが、「アイスクリームが嫌い」という人は少数派だろう。
実は近年、家庭用アイス市場は成長をつづけている。正式数値はまだ未公表だが、2016年度(1月~12月)は速報値で4900億円を超えた模様だ。アイス業界では、記録的な猛暑で需要が伸びた1994年度の4296億円がピークで、それを上回る年は20年近くなかった。ところが2013年度に4330億円と記録を更新すると、その後も4年連続で過去最高を更新しつづけている。特にここ2年の伸びはすさまじい。
アイス業界では年間売上高100億円を超える以下の6つが「メガブランド」と呼ばれている(ハーゲンダッツを入れれば7つ)。このなかで、今回注目したいのが3位の森永乳業「パルム」だ。