普通のサラリーマンががんばって貯金をしても、1億円は難しい。リタイアまでに本気で1億円を目指すなら、若いうちからの大胆な人生設計が必要だ。そこで、お金のプロである、本田健さん(経営コンサルティング)と藤川太さん(ファイナンシャルプランナー)のお2人に金持ち老後への道案内をしてもらった。

本田さんがガイド
【起業家コース】才能を活かしてお金も幸せも手に入れる!

 ▼自分の専門分野を見つけ才能を磨きなさい

30代に入ったら、そろそろ自分の専門分野を絞り込まなくてはいけません。若い時期は自分が何でもできる気がしますが、才能がある分野は限られています。それを見極めて才能を磨きこむことで、人が対価を払ってくれるようになります。

自分の専門分野をどう見極めればいいのか。私はシンプルに、自分が好きな分野を選べばいいと思います。ある道を究めた人は、例外なくその分野が大好きです。道を究めるには情熱を傾け続ける必要がありますから、好きであるということは才能を磨く第1条件なのです。

自分が好きな分野ではいくら才能を磨いてもお金にならない、と不安に思う人もいるでしょう。確かに料理の腕を磨いて飲食店を開くとか、外科医の才能を磨いてスーパードクターになるといったわかりやすい道がある一方、教育や介護のように、そもそもお金になりづらい分野は存在します。

ただ、そういった分野でも、飛び抜けている人は社会から評価され、相応の収入を得ています。たとえば百ます計算の陰山英男先生はもともと小学校の普通の先生でしたが、いまや講演で全国に引っ張りだこです。介護分野では、腰を痛めないようにベッドから起こす方法をビデオにしてお金持ちになった人を知っています。ビデオは1本約3000円。1万本売れれば3000万円です。これが数年売れ続ければ、1億円を貯めることはできます。

ニッチなところでは、シミ抜きならどこにも負けないというクリーニング屋さんもあります。技術に自信があるので、普通の店と比べて何倍もの料金で営業していますが、段ボールに詰められた洗濯物が全国からひっきりなしに届けられるそうです。

誰もが羨むような派手な才能でなくても、この分野ではこの人しかいないというレベルまで才能を磨けば、必ずお金はついてきます。大切なのは、そのレベルに到達するまで情熱を傾け続けられるかどうか。要は自分次第です。