男が一目置く「凄みある女」とは?
以前に書いた「男が全力で逃げる妻・OLの生態と口癖5」(http://president.jp/articles/-/15668)というコラムは、私の独断と偏見で「幸せになれない女」の特徴を5項目に分類して綴ったものだ。
多くの読者からご意見をいただいたが、その中には「じゃあ、逆にどんな女が幸せになんのよ!?」というものも少なくなかった。そこで今回は、あまたの家庭の内情を“観察”してきた経験を生かし「なぜか幸せになる女」が持つ感性や習慣を解説してみたい。
(1)男を泳がす
これは、幸せが全力で逃げて行く女の特徴である「なんでなんで、どうしてどうして」と男を詰問し、追い詰めていく女とは正反対の人だ。ただし、男を「泳がすことができる」とは、男を自由勝手に振る舞わせて、女は我慢しなさいという意味ではない。
男に対して圧倒的な余裕を持つという意味である。
ある女は夫が朝帰りした時、一切問い詰めなかったそうだ。
「おかえりなさい。ご無事でなにより」
自然な微笑みでさっぱり対応した。
男は一瞬「ラッキー!」と胸をなで下ろしたが、時間がたつとともに「なぜ、妻は怒ったり文句を言ったりしなかったのか」と気になってきた。
「妻はもう自分に興味がないのか?」
「ひょっとして、自分以外に妻に好きな人ができたのでは?」
そんな疑いすら持つようになったそうだ。つまり、ふだんはほぼ意識しない妻の中の「女」の部分が気になり始めたわけである。
男が浮気をした時、夫を浮気相手から奪還するのか、もしくは見切りをつけて捨てるのか、その選択権と主導権は女が持つ。それを男もわかっているはずだ。
だから、午前さまでも何も言わない、といったでんと構えた女に、男はどこかで引け目のようなものを感じてしまう。仮に、浮気など後ろめたいことをしていなかったとしても、目には見えない家庭内の力関係では、完全な敗者となった気がする。
こういう腹のすわったタイプの女は時に「占い師」のような役目もこなすことができる。
例えば、仕事上のことで男が真剣にAという道とBという道で迷っているならば、その時にさわやか、かつ、きっぱりと「B! あなたはBに行きなさい」と天命を告げるかのように言い切れる女がいる。
もちろん、仕事の細かい内容など知らない。でも、男の本質を知り抜いているので、どちらに進むのがいいかピンとくるというのだ。
普段は自由に泳がせておいてくれるのに、自分の一大事という時には一番近くで、しっかりと「お告げ」を言い渡してくれる女がそばにいると、めきめきと「面構え」の良い男に成長する。