ビジネスメールでのアポ取りマナー

メールで約束を取り付けることも多くなった。

「携帯メールで日常の連絡をしてきた若い世代は、相手の名前も書かずに、いきなり本文を書いてしまう傾向があります」と宗像さんは指摘する。

実際に「かしこまりました。よろしくお願いします」とだけ書いてメールを送った新人社員もいたという。これでは誰が誰に対して了解したのかが、さっぱりわからない。

必ず相手の名前を書き、読みやすいよう適切に改行をしながら用件を簡潔に書き、最後に社名と名前を入れて締める。

気をつけたいのがCCメール。社内のやりとりを、うっかり取引先に送ってしまい、ピンチを招くことも少なくない。宛先確認は慎重に。

「メールは無機質になりがちなので『貴重なお時間をいただきありがとうございます』と感謝の気持ちを伝える言葉を添えると印象がぐっと柔らかくなります。新人時代は相手に送る前に先輩にメールを添削してもらうのもいいでしょう」

●アポ取りの心得
1. 第一声
普段より、ワントーン高い声で話し始める。第一印象を決めるのは第一声だ。
2. 社名と名前をはっきり名乗る
滑舌をしっかりして、早口にならないように気をつける。「○○社の営業部△△と申します。お世話になっております」
3. まず用件を明瞭簡潔に伝える
「本日は、○○の件で、お電話いたしました」
4. 訪問の日時
相手に都合のいい候補日をいくつか挙げてもらい、約束の日時を決める。
5. 時間の呼び方
紛らわしいので時間は「午前」「午後」で話す。一時は「いちじ」、7時は「ななじ」と呼ぶクセをつける

●電話マナー術
1. 携帯電話にかけるとき、「ただ今、お話ししてよろしいでしょうか?」と尋ねる。
2. 「もしもし」というのは、ビジネスではNGワード。「はい。わたくし○○です」と名乗って電話をする。
3. 電話は指でフックを押さえて切る。「ガチャン」という音が響かず、丁寧な印象が残る。

マナーコンサルタント 宗像智子
MOMO Style 代表。ライフスタイルマナーコンサルタントとして企業向け研修を数多く行う。著作に『知って得する モテる男のマナー講座』がある。
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