上司の出張のお供を仰せつかった場合は、どんな点に気をつけたらいいのだろうか。
新幹線や飛行機に乗るときは、部下は通路側に座るのが基本。
「通常は上司が窓側、部下は通路側に座ります。網棚やラゲッジスペースへの荷物の上げ下ろしは部下の役目。また、車内販売で買い物をするときや機内サービスでの飲み物の受け渡しをするうえでも通路側にいたほうが便利だからです。ただし、上司が通路側を望む場合は別です」(マナーコンサルタント 西出さん)
客先などに同行するときは、一歩ぐらい後ろの位置で上司につき従うように歩くのが基本。前方にドアがあるときは前に出て開閉する配慮も必要だと西出さんは語る。
「ただ、話をするときにこの位置関係は不自然。会話が弾むようなときは、半歩後ろの位置で、ほぼ並んで歩いても構いません。そのへんは臨機応変に対応してください」
ホテル滞在時チェックインやチェックアウトは部下が行うのが基本である。もちろん朝の集合時間も厳守である。というか時間前にいるべし。
「それ以外は食事も含め堅苦しく考えず、上司に気分よく過ごしてもらうことを第一に考えて行動すればいいと思います」
●「上司と出張」で気を付けるべきこと
1. 飛行機や列車に乗る際
座る席は窓側がいいのか、通路側がいいのか聞いておく。基本的には新人が通路側。荷物やコートの棚への上げ下ろしも進んで引き受ける。
2. 移動時の会話
移動中、上司は寝たいかもしれないので確認。出張先での仕事の流れ、会う人について詳細をリサーチしながら、上司の新人時代の話などを聞かせてもらう。
3. 移動のときの心がけ
上司・先輩の荷物は積極的に持つようにする。上司・先輩が一歩先を歩き、それに付き従う形で歩く。キップの購入なども率先して行う。
4. 食事・ホテルでの対応
食事もホテル滞在も、基本的には上司とともに行動。上司が気分よく過ごせることを第一に考えて対応する。
マナーの総合商社「HIROKO ROSE」代表。総合研修で多くの企業を顧客満足度No.1 企業に導く。大河ドラマ『龍馬伝』のマナー指導を担当。