5万人超! 専門施設で安全講習を実施

「会社の使命として、商品でより環境に優しく、より安全なトラックとバスを提供する責任がある」

PCSは大型トラック「プロフィア」と大型観光バス「セレガ」に標準搭載された。

日野自動車は6月14日、同社の羽村工場(東京都羽村市)お客様テクニカルセンターで安全技術説明会を開き、4月に投入した大型車の先進安全技術を、実走行や試乗を交えて報道陣に公開した。その冒頭、挨拶に立った技術担当 の遠藤真専務役員はこう強調した。

同社は現在、「交通事故死傷者ゼロ」を目標に、衝突安全だけでなく、運行管理、予防安全を含めた「トータルセ ーフティ」を推進している。その拠点とも言えるのがお客様テクニカルセンターで、専門スタッフによる省燃費運 転講習や安全運転講習などを行っている。

「2005年6月に日本で初めて自動車メーカーが直接運営する常設のお客様向け講習施設として開設し、これまでに 延べ5万人以上の人が受講しました。その中には海外のお客様もいます」と日野自動車関係者は説明する。

その講習では、もちろん最新安全技術を体験できる。なかでも同社が自慢としている技術が衝突被害軽減ブレーキ PCS(プリクラッシュセーフティ)だ。このPCSは4月に発売した大型トラック「プロフィア」と大型観光バス「セ レガ」に標準搭載されたもの。

「高速道路で大型車が事故を起こすと重大事故に至るリスクがあるということで、追突や多重事故をはじめとする 高速道路での重大事故を抑止するという観点でシステム開発を進めた」と同社技術研究所の技術者は話す。