現場の声を聴くことが重要

もちろんデジタル庁の現場にはこうしたことをよくわかっている人材はいるだろうし、デジタル庁は自治体システム標準化だけをやっているわけではなく、様々な成果を出していることも事実だ。

しかし、7000億円を超える予算を組んだ巨大プロジェクトが成功したとは言えない、という事実はきちんと検証されるべきだろう。

そして、自治体システム標準化に限らず、システムというものは、発注者としては保守的に感じるかもしれないが、歴戦のITエンジニアの現場の声を聴くことがとても大切だ。

諸外国の例でも、英国のGDSは各省庁のIT支出を止められる権限を持つが、デジタル庁にはその権限はない。雇用ルールが違うので単純比較はできないものの、米国のUSDSは任期付き任用で前職との関係を制度的に遮断している。こうした制度的な設計も必要だろう。

さらに、中小自治体の「ひとり情シス」、大規模自治体のPMO機能(多数の情報システムを管理する能力)の不足を解消する組織改革も欠かせない。

システムはリーダーシップだけではどうにもならないのだ。

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