仕事がデキる人とデキない人との違いは何か。キーエンス元営業マンのあさひさんは「どれだけ量をこなせるかだ。重要なのは必要な時間をいかに稼ぐかだが、睡眠時間を削って残業を増やすのは逆効果。脳の仕組みを理解することで与えられた時間を最大化できる」という――。

※本稿は、あさひ著『凡人が天才に勝つ最強の営業』(SB新書)の一部を抜粋・再編集したものです。

「量」は根性ではなくロジックで生み出す

「量は質を凌駕する」
「質は、圧倒的な量の先にしか存在しない」

営業の世界に身を置く者であれば、多くの人がこの言葉を耳にタコができるほど聞かされてきたことでしょう。新人研修で、上司との面談で、あるいは自己啓発本の中で。

しかし、真面目な営業パーソンはこの言葉を聞くたびに心の中でこう反論しているはずです。

「頭ではわかっている。でも、物理的に時間がないんだ」
「質より量と言うけれど、雑にやって信頼を失うのが怖い」
「理屈では理解しているが、具体的にどうやればいいかがわからないんだ」

その反論はもっともです。時間は万人に平等に、1日24時間しか与えられていません。

睡眠時間を削り、気合や根性で残業を増やして「量」を稼ごうとするのは昭和の時代の遺物であり、持続可能な戦略ではありません。疲労困憊の状態で行う営業活動は判断力を鈍らせ、かえってミスを誘発し、長期的には成果を下げてしまいます。

タイムビジネスコンセプト
写真=iStock.com/kuppa_rock
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時間を生み出す“法則”がある

本書でキーエンスが超分業体制によって、事務作業を別部隊が請け負うことで、営業が徹底的に営業業務のみに専念できる環境を作っているとお話ししました。これは組織レベルでの戦略です。

しかし、どれだけ環境が整っていても、個人の時間の使い方が下手であれば、その貴重な時間は底の抜けたバケツのように瞬く間に流出します。

逆に言えば、環境が整っていない中小企業やスタートアップにいても、時間の使い方(物理法則)さえ制すれば、キーエンス並みの生産性を叩き出すことは十分に可能なのです。

お伝えするのは「気合で電話をかけ続けろ」といった精神論ではありません。

限られた時間の中でいかにして脳のリソースを節約し、感情を排して機械のように淡々と、かつ爆発的な行動量を生み出すか――本書では、そのための、極めて具体的で明日から使える6つのハックを伝授しています。本稿では、そのなかの1つを紹介します。

これは私がキーエンス時代に学び、今でもなお実践し続けている行動量を最大化するための「物理学」であり、ゴールへ確実に到達するための「科学」です。