「外出日」と「社内日」とを分離する

キーエンス流は徹底したシングルタスクの連続です。

あさひ『凡人が天才に勝つ最強の営業』(SB新書)
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1週間は外出日と社内日に分けられ、外出日は徹底的に訪問(平均8~10件/日)、社内日は8:30~17:30は徹底的に電話のみ。TELタイムでした。

TELタイムは全事業部共通で固定されており、原則この時間帯にその他の業務を行うことは許可されません(緊急な顧客対応などを除く)。見積書や提案資料の作成、デモの練習なども、すべて定時以降に行う業務になります。

なぜここまで徹底するのか?

それは、スイッチング・コストの排除です。

電話という行為は、重い巨大なフライホイールを回すようなものです。最初の1、2件は誰でも気が重いものです。「怒られるかもしれない」「留守だったら面倒だな」「断られたら嫌だな」といった感情の摩擦があるからです。

しかし、5件、10件と無心でかけ続けていくうちにドーパミンやエンドルフィンのような脳内麻薬が出て、ゾーンに入ります。

・思考する前に口から出るようになる
・トークのリズムが一定になり、噛まなくなる
・相手の反論に対する切り返しがスムーズになる
・断られることへの恐怖心が麻痺する

トップアスリートが体験するフロー状態に近い感覚です。

使う「筋肉」がまったく違う

せっかく高速回転し始めたホイールが、このゾーンに入ったタイミングで事務作業などの「静的業務」を挟んでしまえば、一旦止まってしまいます。そしてまたゼロから重いアクセルをふかし直さなければなりません。

思考系業務(見積・資料作成)と行動系業務(TEL)は、使う脳の「筋肉」がまったく違います。前者は論理的思考、後者は反射神経と感情コントロールです。

「混ぜるな危険」。これが生産性の鉄則です。

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