健康で長生きするためには、どんなことに気を付けるべきか。内科医の本間良子さんは「体内で炎症が起きないようにすることが大事だ。そのために摂取を控えたほうがいい食材がある」という――。(第4回)

※本稿は、本間良子『小麦抜きのすすめ』(アスコム)の一部を再編集したものです。

ご飯に納豆
写真=iStock.com/kaorinne
※写真はイメージです

「頑張れない体」を作ってしまう意外な食材

いま、多くの人が、原因不明のしつこい疲れや、不快な症状を抱えて生きています。まず、そのような症状は、ほぼ体内の炎症によって引き起こされています。

そのため、「炎症をいかにコントロールするか」が、長生きするためにも大切なことになります。そして、体内に炎症を引き起こすのが、まさに「小麦」です。わかりやすい例をあげると、「咳が続いて止まらない」といった、軽い感染症を患っているとしましょう。

でも、感染症はすぐに消えるものではありません。体の中でしばらくボヤのように炎症が続いたあとで、ゆっくりと症状が消えていくものです。でも、そんなボヤが起きている状態のままで毎日小麦を食べているのは……いわば、毎日せっせと火に油を注いでいるようなもの。

なぜなら、小麦に含まれるタンパク質のひとつ「グリアジン」が、体のいたるところでエラーや炎症を引き起こしてしまうからです。そうして、ただでさえ咳が止まらなくて疲れているのに、小麦を食べ続けて、ますます「頑張れない体」になっているのです。

「頑張れない体」になってしまうのは、まるで火に油を注ぐように、毎日小麦を食べているから。小麦によって体内のいろいろな部位で炎症が起こり、その炎症を鎮めるために、「副腎」という臓器から、「コルチゾール」と呼ばれるホルモンが大量に分泌されることが主な原因です。

納豆やヨーグルトを食べても意味がない

そして、慢性的な下痢や重い便秘のようなはっきりした自覚症状がある人だけでなく、毎日の生活で排便などにとくに問題を感じていない人でも、隠れた症状を抱えている場合があります。

それが、小腸の炎症です。小腸が炎症を起こすと、まず食物からの栄養素、なかでもタンパク質を吸収しにくくなります。

すると、体はタンパク質でできているため、太りやすくなったり、肌が荒れたり、イライラしたりといったさまざまな症状が現れます。もちろん、納豆やヨーグルトなどの発酵食品や食物繊維を積極的に食べて、腸内環境を健康な状態に整えようとしている人はたくさんいると思います。

発酵食品や食物繊維が体にいいのは、たしかなこと。でも、もともと小麦によって小腸に炎症があり腸内環境が乱れていれば、そもそも栄養素自体を吸収できません。つまり、いくら食生活を改善してもあまり意味がないのです。

「健康的な食べものをたくさん食べればいい」
「野菜を毎日食べているから腸は大丈夫なはず」

そう思っている人ほど、自分の小腸の状態を過信して、自覚していない場合がとても多く見られます。

「頑張れない体」になっている人は、99%腸に問題を抱えています。どんな健康法を試すよりも、まず「腸の炎症を取り除く」ことが大切な理由はここにあります。