水を飲んだだけでも太る

「せっかくダイエットをしてカロリーを減らしているのに、食べものどころか、水を飲んだだけでも太ってしまう!?」

こんな症状にも、副腎疲労が関係しています。副腎疲労のときに出るコルチゾールは、体内の水分が多かろうが少なかろうが、目の前の危機、つまり炎症と戦わなくてはなりません。

そのため、人間の体は危機に際して、本来なら排出するような水分でも、「貴重な水分をなるべく体内に蓄積しよう」と働きます。すると、当然、体はむくみやすくなり、そのぶん体重も増えてしまいます。

無理なダイエットで腸内環境を悪くしたり、ストレスをためたりしていると、かえって痩せにくくなる理由はここにあります。

逆にいうと、炎症と戦う必要がなくなり、水分を蓄積せず使うようになると、自然とむくみは取れていきます。私のクリニックでは、小麦抜きの食生活と副腎疲労の治療を続けるなかで、10キロ以上痩せる人がたくさんいます。

その原因もまた、体内の炎症なのです。

水差しからガラスのタンブラーに水を注ぐ男性の手
写真=iStock.com/Detry26
※写真はイメージです

食べていないのに血糖値が上がる

副腎疲労になると、コルチゾールの分泌や、交感神経の働きが活発になります。

すると、たとえ食事をしなくても、体は「戦うか逃げるか」という臨戦態勢になって、「血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)」を上げていくことになります。

また、体には糖質が不足すると、糖ではない物質から「糖質(グルコース)」をつくり出す「糖新生」という代謝経路があり、この作用によっても糖を高くしていきます。加えて、そもそも血糖値が高い状態は細胞の炎症につながり、腸内環境をさらに悪化させていきます。

つまり、小麦を食べ続けていると、糖尿病になるリスクがどんどん高まっていくということです。

第3回の記事で、疲れた副腎をとりあえず働かせるのに楽な食事は、甘いパンやドーナツに、甘いコーヒーという例をあげました。つまりそれは、わかりやすくいうと、血糖値を一気に上げてくれるような小麦中心の食事のことです。