メロンとレコードが最適だった理由

人付き合いというのは、老若男女問わず、誰にとっても悩みの種だろう。この「プレジデント」でも、時折人間関係に関する特集が出る。誰しも、気の合わない相手とどう折り合うかに、日々頭を悩ませているに違いない。私自身はあまり社交的ではないが、それでも半世紀近く、永田町で数えきれないほどの人と対峙してきた。その経験から言える人付き合いの極意は、つまるところ「相手をどこまで知りえたか?」と「それをどのように伝えるか」だと思っている。

付き合いの「うまさ」がはっきり出るのが、プレゼントである。今年5月、高市総理がオーストラリアを訪れた際、アンソニー・アルバニージー首相に静岡県産のクラウンメロンと、日本のメタルダンス・ユニット、BABYMETALと、ロックバンドのマン・ウィズ・ア・ミッションのレコードを贈った。正直に言えば、私はどちらも知らなかった。それは置いておくとして、「首脳同士の贈り物が、果物と2枚のレコードだけでいいのだろうか?」と思った人もいるかもしれないが、私に言わせれば、あれで正解だったと思う。

アルバニージー首相は音楽好きで知られており、返礼には豪州の有名バンド、AC/DCのサイン入りドラムヘッド(ドラムの叩く部分に張られた革)とレコードを贈ったという。お互いがヘビーメタル好きだということを知っているからこそのやりとりである。

(写真=CNP/時事通信フォト)
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