社会保障のための税は安易に下げるべきではない
いま、特別国会が閉幕したタイミングでこの原稿を書いている。高市早苗首相は記者会見で、改正皇室典範や国家情報会議設置法など、政府が提出した64の法案がすべて成立したと成果を報告した。副首都法や国旗損壊処罰法などは、ニュースでも多く報じられているのでご存知の方も多いだろう。しかし、連立政権合意の条件となっていた衆院定数削減法案は、秋の臨時国会に先送りになってしまった。
さらに、国民にとっては一番の関心事ともいえる食料品の消費税減税は、国会ではなく、超党派の「社会保障国民会議」で議論が進められてきたが、こちらも与野党の意見が対立したまま合意には至らなかった。
社会保障国民会議において実質的な議論の場となった実務者会議は、7月27日までに21回も開催。議長を務める自民党の小野寺五典税制調査会長は、飲食料品の税率を8%から1%へ引き下げる案を示し、あわせて1%相当分にあたる年およそ6000億円を中低所得者に現金で配り、実質的な負担をゼロにする、という方針も打ち出して与野党の意見集約を進めようとした。
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