中学受験の「過去問」とどう向き合うか。過去問の出版社・声の教育社代表の後藤和浩さんは「過去問で点数が取れなくても動揺する必要はない。子どもの得点力は本番のその日まで伸びていく」という――。

※本稿は、後藤和浩『親の「しんどい」が「大丈夫」に変わる 中学受験の味方』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

家庭での「過去問演習」の注意点は?

小6の夏休みが明けると、いよいよ実践的な対策として、塾で「過去問」を使った演習が始まります。

ただし、塾の授業で扱うのは志望校の過去問題とは限りません。個々の志望校の過去問については、生徒ごとに添削していく形で進められるのが一般的です。

ですから、過去問対策の中心は家庭での取り組みになります。家庭で過去問演習を行うためのポイントや注意点をお伝えします。

まず、市販されている過去問題集は実際の入試で使う用紙よりも小さいので、解答用紙は本番と同じサイズに拡大コピーして使いましょう。

というのも、解答欄の大きさは、いわば“学校からのヒント”だからです。

特に記述式の問題では、その解答スペースの大きさから、正解として求められている文字数の目安がわかります(解答欄の7割くらいを埋めるようにするといいでしょう)。何%で拡大すれば実寸大になるかは、それぞれの過去問題集に記載されています。

問題用紙のほうはそこまで気にしなくても大丈夫ですが、解答用紙はぜひ実寸大にして使いましょう。

解く順番は「最新年度から」か「古いものから」か

次に、僕もよく質問される「取り組む年度の順番」についてです。

もっとも古いものから順に進めていき、本番間近になって最新年度版に取り組む、という人も多いようですが、僕は違う考え方です。

まずは、「最新年度」のものから手をつけましょう!

なぜなら、次の入試と出題形式や傾向が一番近いのは、最新年度の問題だからです。

そもそも入試問題は、毎年少しずつ形式や傾向が変化していきます。過去のものを見比べてみると、古いものほど最新のものとは違いがあることがわかるでしょう。翌年の入試にもっとも近いのは、やはり最新年度の問題なのです。

最新年度のものを実際に解くと、「本番もこんな感じで問題が出されるのか」といったリアルなイメージをつかむことができます。

ワークブックにペンで書く少年のクローズアップ
写真=iStock.com/Nikada
※写真はイメージです