高市総理は農林族の言いなりになる
少し、見方を変えよう。マスコミは米価が暴落すると主張する。どこまでの価格低下を暴落と言っているのかはっきりしないが、14年産のことを考えると、何もしなければ1万2000円(精米5キログラムの小売価格は1500円程度)くらいまで下がるだろう。今のバブル米価からすれば、これは暴落である。
ところが農水省は備蓄米の買い入れをしてくれる。これで1万2000円になる米価を2万円にまで戻してくれるのだ。今年9月JA農協は26年産米の相対取引価格を2万円とするだろう。これは、これまでJA農協や農水省が減反で維持しようとした米価1万5000円よりも高い水準だ。
最近の米価を除き、2000年以降で米価が2万円を超えたのはたった1年だけである。これは暴落と言える水準ではないどころか、依然として異常な高米価である。これでコメ生産を継続できないという生産者があれば、コメ生産をやめて規模の大きいコストの低い農家に農地を貸し出すべきだろう。高い地代を受け取るので、損はしない。
官邸は備蓄米買い入れに反対だというが、与野党の農林族議員が声を上げる中で本気で反対を押し通すことはできないだろう。物価高の大きな原因はコメ価格の高騰である。物価高対策を真剣に考えていたなら、関税ゼロのコメ輸入枠の拡大、コメ関税の引き下げ、JA農協への独禁法の適用など、これまでもやることはいっぱいあったはずだった。それをここまで放置してきた。今さらコメが物価対策のため重要だという“ええかっこしい”はやめてほしい。
そもそもコメ生産を拡大しようとした小泉氏に代わり減反強化のために法律改正までした鈴木氏を農水大臣に任命した段階で結論は見えている。2万円でも3万7000円からすれば、米価を下げたのだと言い訳するのだろう。ずるい大人の政治である。
結論を言おう。精米5kgの小売価格は2700円程度に下がる。それでも以前のように2000円で買えることはない。相変わらず割りを食うのは、消費者だけである。国民の利益を無視した農政は続く。


